ウィリアム・ブラッドフォード(William Bradford)が著した『プリマス植民地史(Of Plymouth Plantation)』は、主に彼と共にメイフラワー号で新大陸へ渡り、プリマス植民地を築いた仲間のピルグリム、すなわちピューリタン入植者たちに向けて書かれた歴史記録です。
同時代のピルグリムたちへの記録
ブラッドフォードはこの著作を通じて、新天地への航海から始まり、過酷な環境との闘い、そして植民地建設における成功までを詳細に記録しようとしました。それは単なる出来事の羅列ではなく、彼らが経験した苦難と栄光を道徳的・霊的な視点から描き出すことを意図したものでした。
後世の人々への遺産
さらに重要な点として、ブラッドフォードは同時代の読者だけでなく、未来の世代をも強く意識してこの手稿を執筆しました。彼の狙いは以下のようなものでした。
- 宗教共同体としての歩みとその価値観を後世に伝えること
- 子孫たちの信仰心を鼓舞し、導きとなること
- ピューリタンの理想への揺るぎない献身を受け継がせること
こうした意図から『プリマス植民地史』は、アメリカ建国期の貴重な一次史料であると同時に、信仰と理想を掲げた人々の精神史としても高く評価されています。現在では、初期アメリカ文学および歴史研究において不可欠な文献となっています。