古代の歴史

第二次世界大戦で活躍したイギリス製木製飛行機3選

第二次世界大戦中、金属が貴重な戦略資源となるなか、イギリスでは木材を活用した航空機が数多く開発・運用されました。軽量でありながら優れた性能を発揮したこれらの木製機は、戦争の帰趨に大きな影響を与えています。ここでは、その代表格となる3機種を紹介します。

デ・ハビランド DH.98 モスキート(DH.98 Mosquito)

木製機体でありながら、第二次世界大戦を通じて偵察・爆撃・対地攻撃など多彩な任務をこなし、イギリス空軍(RAF)きっての「最も万能な戦闘機」と呼ばれたのが、デ・ハビランド DH.98 モスキートです。

性能面でも群を抜いており、最大巡航速度は約596km/h(370mph)、全開出力では約668km/h(415mph)に達し、同時代で最速クラスの航空機の一つに数えられました。

さらに特筆すべきは、木製構造がもたらす隠密性です。金属機体とは異なり、モスキートはドイツ軍のレーダーに捕捉されにくいという特性を持っていました。この強みが遺憾なく発揮されたのが、1942年11月のノルウェー・オスロへの爆撃作戦です。モスキート部隊は、ドイツの原子力開発計画に不可欠な「重水」を製造していた工場の破壊に成功し、歴史に残る戦果を挙げました。

エアスピード オックスフォード(Airspeed Oxford)

エアスピード オックスフォードは、主にイギリス空軍(RAF)で運用された双発プロペラ式の練習機です。当初はパイロット養成を主目的としていましたが、その後は爆撃訓練、夜間戦闘機訓練、偵察など、幅広い任務にも投入されるようになりました。

最高速度は約386km/h(240mph)、実用上昇限度は約7,600m(25,000フィート)に達します。とりわけ、後のバトル・オブ・ブリテンで活躍する多くのパイロットを育成した点で、オックスフォードはイギリス防空体制の礎を築いた重要な存在といえるでしょう。

マイルズ マジスター(Miles Magister)

マイルズ マジスターは、1930年代にマイルズ・エアクラフト社が設計・製造した単発の軍用練習機です。イギリス空軍(RAF)において初級から中級までの訓練に使用され、合計1,320機が生産されました。

性能は最高速度約338km/h(210mph)、巡航速度約298km/h(185mph)、航続距離約1,050km(650マイル)。高い信頼性で知られた本機は、エジプト、ベルギー、ブラジル、チリ、中国など世界各国にも輸出され、各国のパイロット養成に貢献しました。