結論:中世の農場は家父長制社会だった
いいえ、中世の農場において男性と女性が完全に対等な役割を担っていたわけではありません。中世ヨーロッパの社会は高度に家父長制的であり、農場での役割や責任は性別によって明確に分けられていました。
男性が担った主な仕事
男女ともに農業労働に従事していましたが、男性が支配的な立場にあり、体力を必要とするとされる作業を担当するのが一般的でした。具体的には、鋤(すき)による耕作、収穫、家畜の世話などが挙げられます。
女性が担った主な仕事
一方、女性は主に家庭内の業務を担当していました。料理、掃除、子育て、そして家庭菜園の手入れなどがその代表例です。
見落とされがちな女性の貢献
ただし、女性の労働の価値が低かったわけではない点には注意が必要です。農繁期には畑仕事を手伝い、乳しぼり、鶏の飼育、バターやチーズなどの酪農製品の製造も行っていました。また、夫の不在時や未亡人となった場合には、農場全体の経営を担うこともありました。こうした多岐にわたる貢献にもかかわらず、当時の記録では女性の労働は「補助的なもの」とみなされがちでした。