インドが世界に誇る白亜の建造物「タージ・マハル」。その建立の理由は、ムガール帝国の皇帝シャー・ジャハーンによる、深い愛情の証でした。
建設のきっかけは「永遠の愛」
タージ・マハルは、皇帝シャー・ジャハーンの最愛の妃であったムムターズ・マハルのための霊廟(れいびょう)として建てられました。彼女は1631年、出産時にこの世を去り、深い悲しみに沈んだ皇帝は、亡き妃への想いを永遠の形として残すことを決意しました。
約20年の歳月をかけた壮大な工事
建設は1632年に着工され、中央の霊廟本体は1648年に完成しました。周辺の尖塔(ミナレット)や庭園、門といった付属施設を含めると、全工程の完了までにはさらに数年を要したといわれています。
工事には当時最高の職人や建築家が集められ、純白の大理石が各地から運ばれたと伝えられています。宝石をちりばめた繊細な装飾と完璧な左右対称のデザインは、イスラーム建築の傑作として高く評価されています。
世界遺産として愛され続ける理由
現在、タージ・マハルはユネスコの世界遺産に登録され、「愛の記念碑」として世界中から観光客が訪れています。単なる墓ではなく、一人の皇帝の深い愛情が生み出した芸術作品であることこそが、多くの人々の心を捉えてやまないのです。