古代の歴史

オスマン帝国はどのようなイスラム教徒だったのか?スンナ派の信仰と帝国の宗教政策

オスマン帝国は、イスラム教の中で最も信者が多いスンナ派(スンニ派)に属する国家でした。スンナ派とは、預言者ムハンマドと、その後継者である4人の正統カリフ(アブー・バクル、ウマル、ウスマーン、アリー)の教えと慣行(スンナ)に従うことを重視するイスラム教の一派です。

世界のムスリムの約85%を占めるスンナ派

現在、世界中のムスリム(イスラム教徒)の約85%がスンナ派に属しており、イスラム教における多数派となっています。残りの約15%を占めるのがシーア派で、両派は初代カリフの承認をめぐる対立から分かれた歴史を持っています。

帝国全土へのスンナ派の普及

オスマン帝国は、自国の支配領域全体にスンナ派の信仰を広めることに強い意欲を持っていました。その過程では、軍事力が用いられることも少なくありませんでした。特に1517年にエジプトのマムルーク朝を滅ぼして以降、オスマン皇帝は「カリフ」の称号も帯びるようになり、スンナ派世界の宗教的指導者としての性格を強めていきました。

ハナフィー法学派との結びつき

また、オスマン帝国はスンナ派内の法学派(マズハブ)の中でもハナフィー学派を公式な学統として採用し、帝国の法制度や教育機関(メドレセ)においてこれを中心に据えました。このように、オスマン帝国は政治・軍事・宗教のすべての面でスンナ派イスラムを基盤とした国家運営を行ったのです。