アングロサクソン人の盾を作ったのは誰?
アングロサクソン時代の盾は、戦士自身が自作することもあれば、集落に住む熟練した職人によって作られることもありました。木の板を加工する作業は大工職人が担当し、盾の中央に取り付けられる鉄製の「ボス(突起)」や縁の金属部品は、鍛冶師が製作しました。つまり、一枚の盾には木工と金属加工という二つの技術が組み合わされていたのです。
盾に使われた主な素材
盾の本体は通常、シナノキ(ライムウッド)やハンノキといった軽量で加工しやすい広葉樹の板材を彫り出して作られていました。これらの木材は重すぎず、かつ適度な強度を持っていたため、片手で扱う戦闘用の盾に最適だったと考えられています。
さらに、木板の表面には牛や雄牛、雄鹿などの動物の皮(革)が貼り付けられました。この革の層は盾に強度と耐久性を与え、敵の刃物や打撃による衝撃を分散させる重要な役割を果たしていました。
アングロサクソンの盾の構造
アングロサクソンの盾は、直径およそ60〜90cmほどの円形が一般的でした。中央には鉄製のボスが取り付けられ、これは敵の攻撃を受け止める防御装置であると同時に、接近戦で相手を殴りつける武器としても使われました。裏面には握り手が付いており、戦士は片手で盾を操作しながら、もう一方の手で剣や槍を振るえたのです。
まとめ
アングロサクソンの盾は、シナノキやハンノキの木材を主体とし、牛や雄鹿などの動物の皮で補強された、極めて実用的な防具でした。その製作には木工職人と鍛冶師の技術が不可欠であり、盾は単なる防御具にとどまらず、戦士にとって命を預ける大切な装備だったのです。