古代の歴史

ローマ帝国はユリウス・カエサルが建国した?誤った記述をわかりやすく解説

問題

記述:「ローマ帝国は紀元前44年にユリウス・カエサルによって建国された。」

この記述には歴史的事実としての誤りが含まれています。どこが間違っているのか、詳しく見ていきましょう。

解説:なぜこの記述は誤りなのか

ユリウス・カエサルは、共和政ローマの末期において決定的な役割を果たした傑出した将軍・政治家です。ガリア戦争での勝利や独裁官への就任など、ローマの歴史を大きく動かしましたが、彼自身が「ローマ帝国」を建国したわけではありません。

むしろカエサルは、紀元前44年3月15日、いわゆる「3月15日(イドゥス・マルティアエ)」にブルータスら元老院議員たちによって暗殺されました。つまり、この年は彼の死の年こそあれ、帝国建国の年ではないのです。

ローマ帝国の始まりはアウグストゥスの時代

一般にローマ帝国の始まりとされるのは、カエサルの大甥であり養子でもあったアウグストゥス(オクタウィアヌス)による統治、すなわち紀元前27年から紀元後14年の時代です。

アウグストゥスは内乱を収拾して権力を一元化し、「プリンケプス(第一人者)」として君臨する新たな政治・行政体制を確立しました。これにより、共和政ローマから帝政ローマへの移行が実現し、ここにローマ帝国が正式に幕を開けたと考えられています。

まとめ

誤りのポイントは次のとおりです。

  • 建国者が違う:ユリウス・カエサルではなく、その養子であるアウグストゥス
  • 年代が違う:帝国の始まりは一般的に紀元前27年とされる
  • 紀元前44年は、カエサルが暗殺された年である