考古学的発見

赤黄土と黄土はいつ発見された?人類最古の天然顔料の歴史

赤黄土と黄土の起源は10万年前にさかのぼる

赤黄土(ベンガラ)と黄土が顔料として使用された最古の記録は、中期石器時代、およそ10万年前から5万年前の時期にさかのぼります。これらの天然顔料は、先史時代の人類によって幅広い目的で活用されていました。

具体的には、身体装飾、洞窟壁画、さらには実用的な道具や生活用品の着色など、その用途は多岐にわたります。ラスコー洞窟やアルタミラ洞窟などで知られる有名な先史時代の壁画にも、こうした黄土系顔料が使われたと考えられています。

黄土とはどのようなもの?

黄土とは、酸化鉄(鉄酸化物)を含む天然の粘土や土壌のことです。含まれる酸化鉄の種類や量によって、特徴的な赤色や黄色の色合いが生まれます。赤黄土は酸化第二鉄(ヘマタイト)を多く含み、黄土は含水酸化鉄(リモナイト)由来の黄色みを帯びます。

世界中で見つかる普遍的な顔料

黄土系の顔料は世界各地のさまざまな地域で発見されており、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアなど、広範囲にわたる遺跡から出土しています。加工が容易で安定した発色を持つことから、人類の歴史を通じて途切れることなく使用され続けてきた、最も古くて普遍的な顔料の一つといえます。