電池とは、イタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタ伯爵によって発明された直流発電装置のことです。同僚のガルバーニが発見した現象を出発点として、ボルタは異なる金属の間に生じる電位差を研究し、電気エネルギーを蓄えて供給できる装置を完成させました。この発明は、その後の第二次産業革命において極めて重要な役割を果たすことになります。
電池発明への道
電池発明の序章となったのは、イタリアの医師ルイジ・ガルバーニの観察でした。1786年、ガルバーニは2種類の異なる金属を接触させるだけでカエルの筋肉が反応することを発見し、この現象を「動物の体内に電気が宿っているため」と解釈しました。
しかし、イタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタはこの解釈に反対します。電気を生み出しているのは動物の組織ではなく、湿った導体に接触した際に発電源として働く2種類の異なる金属そのものであると考えたのです。こうして1800年、ボルタは亜鉛と銀(銅)の円盤を交互に重ね合わせ、その間に塩水を含ませた布や紙を挟み込んだ「ボルタ電堆」を発明しました。2つの極を導線でつなぐと、電流が絶えず流れ続けます。
この発明は、その後の電気化学研究の扉を大きく開きました。そして1868年には、フランスの技師ジョルジュ・ルクランシェによる改良を経て、塩化アンモニウム溶液を用いたルクランシェ電池(亜鉛・炭素電池)が登場し、今日の乾電池へと発展していきます。
蓄電池の現代的な活用
現代では、電気自動車向けにさまざまな新型電池が設計されています。従来型電池の改良版も電気自動車に搭載されていますが、航続距離の短さ、高価格、充電インフラや環境に関する問題など、依然として多くの課題を抱えています。電気自動車にとって最も有望とされる最新の電池には、硫化リチウム鉄系、亜鉛と塩素を用いた系、ニッケル水素電池、ナトリウム・硫黄系などが挙げられます。
また、こうした電池は電力事業者によっても開発が進められており、系統の負荷の一時的な変動を吸収するための蓄電用途への活用が期待されています。電池モジュールは需要に応じて変電所や需要地の近くに設置できるうえ、環境への悪影響が少なく、設置面積も小さいという利点があります。
参考文献・さらに知りたい方へ
『発明の驚くべき歴史―火の支配から不死へ』Dunod、2018年
ジェラール・ボルヴォン著『電気の歴史―琥珀から電子へ』Vuibert、2009年