世界最古の都市はユーフラテス川のほとりに誕生した
人類史上最初の都市とされるものは、紀元前4000年頃、メソポタミアのユーフラテス川流域に建てられました。この地域を選んだ理由は、川がもたらす肥沃な土地にありました。当時の文明は半定住(半遊牧)的な生活を送っており、人々は時期を見て作物を植え、収穫を行っていました。
都市建設の目的は「権力の一元化」
古代における都市の創設には、明確な目的がありました。それは、権力をたった一人の手に集中させることです。そのため、都市は城壁に囲まれた建造物として築かれ、領土を明確に区切り、王が都市全体を統制できる仕組みが作られました。ピラミッド、宮殿、神殿といった壮大な建造物は、王の絶大な支配力を誇示する象徴だったのです。
神の代理人としての王
都市の住民にとって、王は神々の地上における代理人となる神聖な権威でした。王は神を祀る神殿のそばに宮殿を構え、子孫や使用人たちとともにそこで暮らしていました。
さらに王は、地域の穀倉庫も管理していました。ここには大量の食料が備蓄されており、干ばつなどの飢饉の際には使用人たちに命じて食料を民衆へ分配させました。これは単なる慈善行為ではなく、王の威信と権力をいっそう高めるための政治的手段でもあったのです。
王が握っていた権限とは
古代の王は、きわめて広範な権限を持っていました。
- 税の徴収: 民から一定額の税を取り立てることが義務づけられていました。
- 法律の制定: 王自身に都合の良い法律を制定し、施行しました。
- 賦役労働: 民衆を労働に従事させ、一種の奉仕(賦役)として徴用しました。
- 防衛: 外敵の侵入から民を守る責務を担いました。
また、戦争を起こすかどうかの決定権も王にありました。他の都市を征服・破壊し、王の意志に逆らう者を排除することさえ、王の権限の一部だったのです。
民衆の暮らしと経済活動
一方、一般の人々の生活も発展を見せていました。人々はすでに動物を使役し、農作物の生産や運搬を効率化していました。また、農業だけでなく工芸品の製作や商業にも携わり、都市経済の基盤を支えていたのです。