歴史物語

カナダ・クロンダイクで発見!ミイラ化したケナガマンモスの赤ちゃん「ヌン・チョ・ガ」

カナダ・クロンダイクで奇跡的な発見

2022年6月21日(火)、カナダの先住民族トロンデク・フエチン(Trʼondëk Hwëchʼin)の伝統的領域に位置するクロンダイク金鉱地帯で、ほぼ完全な姿で保存されたミイラ化したケナガマンモスの赤ちゃんが発見されました。発見されたのはメスで、「ヌン・チョ・ガ(Nun cho ga)」と名付けられました。この名前はハン語で「大きな動物」を意味します。

永久凍土を掘削していたユーレカ・クリークの鉱山作業員たちが、凍結されたケナガマンモスを偶然見つけたのです。これはトロンデク・フエチン共同体とユーコン準州政府にとって非常に重要な発見となりました。この地域周辺には氷河期の動物の化石が数多く知られていますが、皮膚や体毛まで残るミイラ状の遺体が見つかることは極めて稀です。ヌン・チョ・ガは、北米でこれまでに発見された中で最も完全な状態のミイラ化マンモスであり、皮膚には体毛まではっきりと確認できるほど完璧に保存されていました。

カナダ・クロンダイクで発見!ミイラ化したケナガマンモスの赤ちゃん「ヌン・チョ・ガ」

推定によると、この個体は3万年以上前の氷河期に凍りついたと考えられています。

「氷河期の古生物学者として、人生最大の夢のひとつは、本物のケナガマンモスと対面することでした。今日、その夢が現実になりました。ヌン・チョ・ガは美しく、世界でこれまでに発見された中でも最も驚くべき氷河期のミイラ動物のひとつです。一日も早く彼女のことをもっと詳しく知りたいと思います」
―― 発見後、グラント・ザズーラ博士はこう語りました。

北米最高レベルの保存状態

この遺体は、3万年以上前の氷河期に凍結したものと推定されています。当時、このメスの赤ちゃんは他の動物たちとともにユーコンの大地を歩いていたとみられています。

カナダ・クロンダイクで発見!ミイラ化したケナガマンモスの赤ちゃん「ヌン・チョ・ガ」

メスの赤ちゃんは「ヌン・チョ・ガ」と名付けられました。ハン語で「大きな動物」という意味を持つ名前です。

ランジ・ピライ(Ranj Pillai)文化観光大臣は次のように述べています。

「ユーコンは常に、氷河期およびベーリンギア研究における世界的なリーダーであり続けてきました。私たちはこの重大な発見を大変嬉しく思います!」

クロンダイク砂金採掘者協会のブルック・ルドルフ(Brooke Rudolf)専務理事は、鉱山業者たちがトロンデク・フエチンの独自性の発見と保護において大きな役割を果たしている点を強調しました。

「クロンダイク砂金採掘者協会は、この素晴らしい発見を心から歓迎しています。私たちは、マッコーン(McCaughan)家のような責任感のある露天掘り鉱山業者と協働できることを誇りに思います。彼らの仕事は、ユーコンの古生物学資産の保護に継続的に貢献しています」
―― ルドルフは声明の中でこう書いています。

過去の類似発見との比較

これまでにも似たような発見事例があります。1948年にはアラスカで「エフィー(Effie)」と名付けられた不完全なマンモスの遺体が見つかりました。また2007年には、シベリアで約4万2千年前のケナガマンモスの赤ちゃんのミイラ「リューバ(Lyuba)」が発見されています。プレスリリースによれば、ヌン・チョ・ガはリューバとほぼ同じ大きさだということです。

カナダ・クロンダイクで発見!ミイラ化したケナガマンモスの赤ちゃん「ヌン・チョ・ガ」

今回の発見は、トロンデク・フエチン共同体とユーコン準州政府にとって重要な意義を持っています。この地域周辺には、氷河期の動物たちの有名な化石が数多く存在しています。

ケナガマンモスとはどんな動物?

ケナガマンモスは、しばしば「本来のマンモス」とも呼ばれる、絶滅した長鼻目(ゾウの仲間)の一種です。その特徴は、密に生え揃った長い体毛と、長さ5メートル近くに達する巨大な湾曲した牙でした。約25万年前に地球に出現し、アジア、ヨーロッパ、北アメリカへと急速に分布を広げたと考えられています。体高は2.5〜3.4メートル、体重は4〜6トンに及ぶ巨大な動物でした。諸説ありますが、およそ1万年前に絶滅したとされています。

出典:

  1. Mummified baby woolly mammoth found by gold miner in the Klondike(https://yukon.ca/en/news/mummified-baby-woolly-mammoth-found-gold-miner-klondike)[参照日:2022年6月27日]