歴史物語

ベー・ブレイが語る説得の技術──古代ローマのレトリックから現代言語学へ

オランダ王立芸術科学アカデミーの若手研究者組織「デ・ヨンゲ・アカデミー(De Jonge Akademie)」では、会員への質問を通じて、科学全般への個人的な魅力、そして自らの研究テーマへの情熱とその原点を紹介しています。今回は古代修辞学者のベー・ブレイ(Bé Breij)氏に、「説得の技術」についてお話を伺いました。

パーティーで自分の研究内容をどう説明しますか?

パーティーで仕事の話をすることはあまりないのですが…まあ、本当に知りたいという人がいれば、私は古代修辞学、つまり説得の技術を研究していると答えます。古代ローマ人の政治演説や法廷弁論を分析し、それに関連する古代の理論や方法論を研究しています。

長年取り組んでいるのが、「デクラマティオ」と呼ばれる訓練用の弁論作文です。これは古代ローマの若者たちが法廷での実践に備えるために書いたもので、架空の事件について告発文や弁護文を作成していました。題材となるのは殺人、拷問、共食い、魔術、海賊行為など、非常に刺激的なものばかり。こうした文章はそれ自体が大変面白いうえ、当時の人々が何を考え、どのように判断していたかを物語る貴重な資料でもあるのです。

最近力を入れているのは、メッセージを間接的に伝える方法についての研究です。たとえば先日、同僚に「ペパーミントキャンディーはいかが?」と尋ねたら、「それは必要かな?」と質問で返されました。彼はどうやって、私の一言が口臭への間接的な批判だと察したのでしょう? 実はこの問題、古代の人々もすでに深く考えていました。ペパーミントこそありませんでしたが、間接的なメッセージに関するさまざまな理論や伝達の方法を持っていたのです。これらの知恵は長らく忘れられてきましたが、1970年代になってようやく言語学者たちが再び関心を向け始めました。私は古代修辞学と現代言語学をつなぐ架け橋を築きたいと考えています。

なぜこの分野に進んだのですか?

遺伝ですね! 母も父もラテン語とギリシャ語の教師でした。子どもの頃は「自分は別の道に進むんだ」といつも言っていたのですが、血は争えない、ということなのでしょう。

研究をしていて一番好きなことは?

物事の仕組みを理解できるようになり、さらにそれを他の人にわかりやすく伝えられることです。

研究のせいで眠れない夜はありますか?

あります。多忙な時期ほど顕著です。頭の中が夜になっても休まず働き続けるんです。眠りに落ちかけた瞬間、いろいろなアイデアが次々と浮かんでくる。だから枕元には必ずノートを置いています。朝読み返すと役に立つこともあれば、「うわっ、きちんと寝ないとだめだ」と思うこともあります。それに、研究に十分な時間を割けないことが不安になることもありますね。

次世代にとって、あなたの研究はどのような意味を持ちたいですか?

なんて大げさな質問でしょう! とはいえ、同僚や学生たちに古代文献に関する詳細な知識を共有することで、少しでも彼らの役に立ちたいと思っています。学生をはじめ多くの人に、古代が私たちの時代にどれほど似ているのか、そして同時にどれほど異なるのかを伝えていきたいのです。

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