歴史物語

世界初の都市計画者は誰か?——ミレトスのヒッポダモス

「最初の都市計画者」と呼ばれる人物

「最初の都市計画者」という称号を与えられるのは、古代ギリシャの思想家ミレトスのヒッポダモス(Hippodamus of Miletus)です。ローマ人からは「ヒッポダモス・ミレシウス(Hippodamus Milesius)」とも称されました。彼は紀元前5世紀に活躍し、都市計画について理論的に考察した史上初の人物とされています。

ヒッポダモスが提唱した新しい都市のかたち

ヒッポダモスは、従来のギリシャの都市とは一線を画す新しい都市形態を提唱しました。その主な特徴は以下の通りです。

  • 直角に交差する広い道路による格子状(グリッド)の街路計画
  • 都市の中央に配置された市場(アゴラ)
  • 公共建築物を集約して形成する市民の中心地(シヴィック・センター)

後世への影響と代表的な都市例

ヒッポダモスの都市計画思想は、古代ギリシャにとどまらず、その後の新都市の設計全般に多大な影響を及ぼしました。彼の手法に基づく初期の「ヒッポダモス式グリッド」を採用した都市としては、プリエネ、ミレトス、パエストゥム、オリントス、ピレウス、ロードスなどが挙げられます。これらの都市には、今日の都市計画にも通じる合理的な街区構成の原型が見られます。