奴隷として生まれた少女時代
奴隷制度廃止運動家として知られるソジャーナ・トゥルースが世に名を馳せる前、彼女は1797年、アメリカ・ニューヨーク州北部(アップステート・ニューヨーク)で奴隷の家に生まれました。出生時の名前はイザベラ・バウムフリー(Isabella Baumfree)といいます。
過酷な扱いに耐えた幼少期
生まれたときから奴隷だった彼女は、幼い頃に何度も売買され、過酷な仕打ちに耐える日々を送ってきました。初代の主人がオランダ系移民だったため母語はオランダ語で、英語がうまく話せないことが原因で理不尽な扱いを受けることもあったと伝えられています。
1826年、娘を抱いての脱出
1826年、イザベラは生まれて間もない娘を抱いて、ついに脱出を決意します。当時は逃亡奴隷法(Fugitive Slave Act)が施行されており、捕まれば厳しい処罰が待ち受ける、命がけの決断でした。しかし彼女は恐怖に屈することなく、自らの足で自由への一歩を踏み出したのです。
この脱出こそが、後の「ソジャーナ・トゥルース」としての活動――奴隷制度の廃止と女性の権利を訴える壮大な旅の出発点となりました。ちなみに「ソジャーナ・トゥルース」という名は1843年に彼女自身が名乗ったもので、「真理を求めて旅する者」という意味が込められています。