アジアの歴史

万里の長城は何年に建てられた?約2000年の歴史と建造の変遷を解説

中国を代表する世界遺産「万里の長城」。その壮大な姿を目にすると、多くの人が「一体いつから建設が始まったのだろう?」と疑問を持つのではないでしょうか。実は万里の長城は、ある特定の年に一気に築かれたものではなく、なんと紀元前7世紀から17世紀まで、およそ2000年以上にわたって少しずつ建てられ続けた、人類史上最大規模の建築物なのです。

建造の始まりは紀元前7世紀

長城の歴史は、春秋時代にさかのぼります。紀元前7世紀ごろ、中国大陸には数多くの国が乱立していました。各国は隣国や北方の遊牧民族からの攻撃に備えるため、自国の領土を守る防御壁となる城壁を築き始めました。これが万里の長城の原型です。

秦の始皇帝による統合

紀元前221年、秦の始皇帝が中国を統一すると、それまで各国がばらばらに造っていた城壁をつなぎ合わせ、北方遊牧民族への防壁として強化しました。このとき初めて「長城」としての全体像が形成されたとされています。

現在見られる長城は明代のもの

漢の時代には長城はさらに西方へ延長されましたが、現存する長城の大部分で私たちが観光で目にするレンガや石造りの雄大な構造は、主に明王朝(1368年〜1644年)の時代に再建・強化されたものです。明代には火薬を使った武器が普及したため、より頑丈な石やレンガで築かれるようになりました。

総延長は2万キロ以上

2012年の中国国家文物局の調査によると、歴代に築かれた長城の総延長は約21,196キロメートルにも及ぶとされています。地球の赤道の半分近い距離に相当し、「万里(約5000キロ)」という名前よりもはるかに長いことがわかります。

このように万里の長城は、2000年以上にわたる歴代王朝の人々の労働と知恵の結晶です。訪れる際には、単なる観光地としてだけでなく、その深い歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。