19世紀のアメリカにおいて、北部の人々の大多数は、奴隷制を新しい領土(西部の新たな州や準州)へ拡大させるべきではないという点で意見が一致していました。
しかし、南部諸州にすでに存在していた奴隷を直ちに解放すべきかどうかについては、意見は一枚岩ではありませんでした。
北部内部でも分かれた奴隷解放への姿勢
北部の廃止論者(アボリショニスト)の中には、奴隷の即時解放を強く主張する急進派も存在しました。彼らは奴隷制を道徳的な悪と捉え、一刻も早い廃止を訴えていました。
一方で、経済や社会への影響を考慮し、段階的な解放(漸進的廃止)を支持する穏健派も多くいました。彼らは時間をかけて奴隷制を解消していくことを現実的な解決策と考えていたのです。
まとめ:合意点は「拡大反対」のみ
このように、北部内部でも奴隷制に対する考え方は多様でしたが、「奴隷制の西部への拡大に反対する」という一点においては幅広い合意が形成されていました。この共通認識が、後の南北対立や政治的争点の形成に大きな影響を与えることとなりました。