アメリカ・ファースト委員会(America First Committee)は、第二次世界大戦におけるアメリカの参戦に強く反対した政治的圧力団体です。1940年9月に設立され、著名な飛行家チャールズ・リンドバーグをはじめとする孤立主義者たちが中心となって活動しました。
委員会の主張
同委員会は、アメリカは海外の紛争に介入するのではなく、国内問題の解決に集中すべきだと主張しました。その根拠として、「ヨーロッパで起きている戦争はアメリカの安全保障に対する脅威ではない」という認識を打ち出していました。
さらに、イギリスをはじめとする連合国への軍事援助にも断固として反対の立場を取り、武器貸与法などの対外支援政策に批判的な活動を展開しました。
支持の広がりと急速な衰退
真珠湾攻撃以前のアメリカ国内では、戦争への不介入を望む世論が根強く、アメリカ・ファースト委員会は幅広い層から支持を集めました。最盛期には約80万人の会員を擁し、アメリカ史上最大級の反戦団体へと成長しました。
しかし、1941年12月に日本軍による真珠湾攻撃が起き、アメリカが参戦すると、情勢は一変しました。委員会の主張は現実の脅威によって覆され、その影響力は急速に失われ、参戦直後に解散へと追い込まれました。
歴史的な意義
アメリカ・ファースト委員会は、アメリカの孤立主義思想を象徴する存在として知られています。戦争への介入をめぐる国内の対立や、世論が国際情勢によっていかに変化するかを示す歴史的な事例として、今日でも研究や議論の対象となっています。