南アメリカの歴史

1895〜96年のガイアナをめぐる南米の国境紛争は、アメリカとベネズエラの戦争寸前まで発展したのか?

19世紀後半、ベネズエラと英領ギアナ(現在のガイアナ)の間で国境をめぐる紛争が発生しました。しかし、この紛争が「アメリカとベネズエラの戦争」寸前まで発展したというのは誤解です。

紛争の実際の構図

1895年頃に緊張が高まったのは、ベネズエラ対イギリスの間であり、アメリカはモンロー主義を掲げてベネズエラ側に立って介入しました。そのため、戦争の危機が懸念されたのはむしろアメリカとイギリスの関係においてでした。当時のクリーブランド政権は、オリニー国務長官による強硬な外交文書を通じてイギリスに圧力をかけ、両国関係は一時緊張しましたが、最終的に武力衝突には至りませんでした。

仲裁による解決

紛争は1899年にパリでの仲裁裁判によって最終的な決着を見ました。仲裁の結果、英領ギアナ側に有利な形で国境線が確定し、ベネズエラは裁定を受け入れることとなりました。

まとめ

つまり、この一連の出来事は「米ベ戦争の危機」ではなく、米英間の外交的緊張として歴史に記録される出来事だったのです。紛争自体は武力衝突を伴わず、国際仲裁という平和的手段によって解決されました。