ヨーロッパの歴史

ラ・ペパ――どこか素朴な、スペイン初の憲法

憲法の中の「工夫」について語るなら、わざわざラ・ペパ(1812年)にまで遡る必要はないかもしれない。現行の1978年憲法、第47条を読めば事足りるのだから。

すべてのスペイン人は、品位のある十分な住宅を享受する権利を有する。公権力は、この権利を実効あらしめるために必要な条件を整備し、投機を防止するため一般の利益に適合するように土地の利用を規制して、適切な基準を定めるものとする。

1812年、スペイン初の憲法「ラ・ペパ」とは

1812年のスペイン憲法、通称ラ・ペパ(La Pepa)は、1812年3月19日、コルテス・ヘネラレス(国会)によって公布された。スペイン史上最初の憲法であり、自由主義的な国家モデルを掲げながらも、自由主義派と絶対主義派との合意を取り付ける妥協の産物でもあった。

とはいえ、その条文にはどこか素朴な温かみが漂う。まるでマヌエル・スメルス監督の映画『To er world e güeno』(アンダルシア方言で「世界はいいところだ」の意)の世界観そのもの、と言いたくなるような、そんな趣がある。たとえば第6条の文言は以下の通りだ。

祖国への愛は、すべてのスペイン人にとって最も重要な義務の一つである。同様に、公正で慈悲深くあることもまた、義務である。

ラ・ペパ――どこか素朴な、スペイン初の憲法

図:ラ・ペパの公布の様子