「セルビア人とギリシャ人が手を携えてオスマン帝国に反旗を翻した」という話を耳にすることがありますが、実は両民族が共同で蜂起したという歴史的証拠は存在しません。ただし、19世紀初頭、それぞれが別個にオスマン帝国(トルコ)の支配に対して大規模な反乱を起こしたのは事実です。
セルビア革命:1804年に始まった抵抗
セルビア人の闘争は1804年に始まりました。カラジョルジェ・ペトロヴィチの指導のもとで起きた第一次セルビア蜂起に端を発するこの一連の運動は、後に「セルビア革命」と呼ばれるようになります。その後1815年にはミロシュ・オブレノヴィチ率いる第二次蜂起が起こり、セルビアはオスマン帝国内での自治権を獲得しました。この動きはやがて完全な独立へとつながっていきます。
ギリシャ独立戦争:1821年の決起
一方、ギリシャ人の独立運動は1821年に本格的に始動しました。フィリキ・エテリア(友好の会)と呼ばれる秘密結社が中心となり、ペロポネソス半島を舞台に武装蜂起が展開されました。ヨーロッパ列強の支援も受けながら戦いを続けた結果、ギリシャは1830年に正式に独立国家として承認されることになります。
まとめ
つまり、セルビアとギリシャの反乱は「共同作戦」ではなく、時期を異にする独立の取り組みだったのです。セルビア革命(1804年〜)とギリシャ独立戦争(1821年〜)は、いずれも約400年に及ぶオスマン帝国の支配に対する挑戦であり、近代バルカン半島の歴史を形づくった重要な転換点となりました。