ヨーロッパの歴史

ローマ帝国は統治期間中に領土を拡大したのか、それとも縮小したのか?

答えは「領土を獲得した」です。ローマ帝国は長い歴史の中で着実に版図を広げていき、その最盛期には地中海を中心とした広大な領土を支配していました。

ローマ帝国の領土拡大の歩み

ローマはもともとイタリア半島の一小都市にすぎませんでしたが、共和政時代から帝政時代にかけて、戦争や同盟、併合を通じて領土を拡大し続けました。カルタゴとのポエニ戦争での勝利、ギリシャやマケドニアの征服、ガリアやブリタニアへの進出などにより、ローマの影響力はヨーロッパ、北アフリカ、中東へと及んでいきました。

最盛期を迎えたトラヤヌス帝の時代

ローマ帝国の領土が最大に達したのは、第14代皇帝トラヤヌス(在位:紀元98年~117年)の治世です。彼はダキア(現在のルーマニア一帯)を征服し、さらに東方ではパルティアとの戦争でメソポタミアやアルメニアまで勢力を伸ばしました。

この時期、ローマ帝国の領土は西はイベリア半島から東はメソポタミアまで、北はブリテン島から南はエジプト・北アフリカまで広がり、面積は約500万平方キロメートルに達したとされています。地中海は完全にローマの内海となり、「我らの海(マレ・ノストルム)」と呼ばれました。

その後の変遷

ただし、トラヤヌス帝の死後、後継者のハドリアヌス帝は東方の一部征服地からの撤退を選択し、帝国は防衛重視の路線へと転換します。以降、帝国は3世紀の危機やゲルマン民族の移動などを経て、次第に領土を失っていくことになります。

つまり、ローマ帝国は統治の歴史の中で大きく領土を獲得し、トラヤヌス帝の時代にその頂点を迎えたのです。