平和への願い――国際連合誕生への道
1941年8月、イギリス首相ウィンストン・チャーチルとアメリカ大統領フランクリン・ルーズベルトは、「大西洋憲章」に署名しました。第一次世界大戦後に提唱されたウィルソン主義の理念に着想を得たこの共同宣言には、両首脳による「広範かつ恒久的な一般的安全保障体制」の確立という構想が盛り込まれていました。
1945年2月、クリミア半島で開かれたヤルタ会談はこの方針を受け継ぎ、「1945年4月25日、アメリカ合衆国において世界機構に関する国際連合会議を開催する」ことを正式に発表しました。
そして1945年6月26日、ナチス・ドイツの残虐行為や前線の凄惨さに衝撃を受けた世界中の世論に後押しされる形で、51か国の代表団がサンフランシスコに集結し、「国際連合憲章」を採択しました。これこそが国際連合(UN)の設立を定めた基本文書です。憲章前文には、その最重要の目的として次のように謳われています。「我々、後の世代に対し、人間の一生のうちに二度にわたり人類にもたらされた、言葉に尽くせぬほどの戦争の惨禍を繰り返させないことを決意する」と。