
ドイツ海軍の戦艦(巡洋戦艦に分類する見方もある)グナイゼナウは、同級の2番艦であり、シャルンホルストの「姉妹艦」にあたります。両艦は第一次世界大戦後にドイツが建造した最初の本格的な大型艦でした。なお、いわゆる「ポケット戦艦」と呼ばれた艦艇は、実質的には大型巡洋艦にすぎませんでした。
グナイゼナウの主要諸元
グナイゼナウの満載排水量は38,000トン、全長229.8m、全幅30m、吃水9.9mです。ゲルマニア式蒸気タービン3基による合計163,660馬力の出力で最大速力31ノットを発揮し、19ノットで約11,500kmの航続距離を持ちました。乗員数は1,669名です。
強力な兵装と堅牢な防御
武装面では、28cm(11インチ)主砲9門をはじめ、15cm砲12門、10.5cm砲14門、3.7cm砲16門、2cm砲10門を搭載し、さらに53.3cm魚雷発射管6門も備えていました。
防御力も申し分なく、舷側装甲帯の最大厚は350mm、装甲甲板は最大105mm、主砲塔は最大360mm、装甲指揮所は最大350mmに達します。また、カタパルト1基を備え、アラドAr196水上偵察機3機を運用することができました。
実戦での歩み
グナイゼナウは姉妹艦シャルンホルストとともにノルウェー侵攻作戦に参加しました。同じ作戦には重巡洋艦ブリュッヒャーも参加していましたが、この映像の撮影後まもなくオスロフィヨルドで沈没しています。
グナイゼナウ自身はノルウェー作戦中、38cm砲を装備したイギリスの巡洋戦艦レナウンから大きな損害を受け、その後機雷にも触れました。それでも1940年6月、姉妹艦とともにイギリス空母グローリアスを撃沈する戦果を挙げますが、その際に護衛際に護衛駆逐艦からの魚雷攻撃を受けています。さらに同月後半には、イギリス潜水艦クライドの魚雷も受けました。
ツェルベルス作戦と最期
その後、グナイゼナウは大西洋におけるイギリス輸送船団への攻撃作戦や、イギリス海軍の目をかいくぐって英仏海峡を突破した有名な「ツェルベルス作戦」に参加しました。しかし作戦中に機雷に触れて損傷し、修理中にはイギリス軍機の爆撃を受けてほぼ使用不能の状態に陥ってしまいます。
そこで海軍は艦の全面改装と、38cm連装砲塔3基(計6門)への主砲換装を決定しました。ところが戦局の悪化によりこの計画はついに実現せず、最終的に船体は東プロイセンのゴーテンハーフェン港で閉塞船として自沈させられました。誇り高き「巨人」は、こうしてその生涯に幕を下ろしたのです。
重巡洋艦ブリュッヒャーについては、こちらの記事をご覧ください。