紀元前270年、イタリア半島の覇者となったローマ共和国
紀元前270年までに、ローマ共和国はイタリア半島の大部分を勢力圏に収めるまでに成長していました。建国以来およそ4世紀にわたる着実な征服と同盟政策の積み重ねの結果であり、とりわけ南イタリアに侵攻したピュロス王を破ったピュロス戦争(紀元前280〜275年)での勝利が、半島統一を決定づける大きな転換点となりました。
ローマが支配下に置いた主な地域
この時点でローマの支配または強い影響下にあったのは、中部・南部イタリアの以下の諸地域です。
ラティウム(ラツィオ)
エトルリア(エトルーリア)
ウンブリア
ピケヌム
サムニウム
カンパニア
アプリア(プッリャ)
ルカニア
南イタリアのギリシア系都市の服属
さらにローマは、南イタリアに植民していたギリシア系都市群(いわゆる「マグナ・グラエキア」)を服属させました。タレントゥムなど豊かな商業都市を傘下に収めたことで、ローマの影響力は地中海世界へと大きく広がっていきます。
半島の外へ広がる勢力圏
ローマの勢力はイタリア半島にとどまりません。シチリアやサルデーニャといった島々にも関与を深め、これらはのちのポエニ戦争を経てローマ最初の属州となっていきます。また、北はガリア(ポー平原方面)、東はイリュリア(アドリア海対岸)方面へも足場を築きつつありました。
こうして紀元前270年頃のローマは、単なる一都市国家からイタリア統一国家へと変貌を遂げ、後の地中海帝国への道を歩み始めていたのです。