印紙法(Stamp Act)とは?
印紙法は、1765年にイギリス議会がアメリカ植民地に対して課した税法です。新聞、年鑑、パンフレット、法律文書など、植民地で使われるあらゆる紙類が課税対象となり、納税の証明として収入印紙を貼ることが義務付けられました。
イギリス政府が植民地に直接課税したのは、この法律が初めてでした。そのため、植民地の人々の間に広範な怒りと抗议の波を巻き起こすことになります。
なぜ多くの入植者が印紙法に反対したのか
1. 代表なしの課税(Taxation without representation)
最大の不満は、イギリス議会が植民地の人々の同意を得ずに税金を課したという点でした。「代表なくして課税なし」という有名なスローガンが生まれ、植民地の人々は「自分たちを選出した議員がいない議会から課税されることは認められない」と主張しました。
2. 権利の侵害への懸念
さらに、イギリスの政策は、イギリス臣民として確立されていた彼らの伝統的な権利を侵害していると受け止められました。課税には自ら選んだ代表者の承認が必要であるという原則は、当時のイギリス政治の根幹をなす考え方だったのです。
植民地での抵抗運動
植民地では、以下のような形で抗議活動が展開されました。
- 自由の息子たち(Sons of Liberty):各植民地で結成された抗議団体が、デモや執行者への威嚇など、活発な反対運動を展開しました。
- 輸入拒否協定(Nonimportation agreements):商人たちは、印紙法が撤廃されるまでイギリス製品を輸入しないというボイコット運動を起こし、イギリス経済に強い圧力をかけました。
植民地の人々は、「自分たちの代表がいない政府から課税されることはできない」と一貫して訴え続けました。
印紙法の撤廃とその後
こうした広範な抗議活動とボイコットの結果、イギリス議会は1766年に印紙法を撤廃せざるを得ませんでした。しかし、課税をめぐる本国との対立はその後も解消されず、やがてアメリカ独立戦争へとつながっていくのです。