古代の歴史

アンノ・ドミニ(A.D.)とはどんな意味?西暦の由来と紀元前との違いを解説

アンノ・ドミニ(A.D.)とは?

「アンノ・ドミニ(Anno Domini)」はラテン語で「主の年に」という意味を持つ言葉です。略称の「A.D.」として知られ、イエス・キリストが生まれたとされる年の翌年以降を表すために使われます。日本語では「西暦」と訳され、現在も世界中で広く採用されている紀年法です。

アンノ・ドミニの起源

この紀年法を最初に用いたのは、6世紀の修道士ディオニュシウス・エクシグウスです。彼はローマ教皇ヨハネス1世から、復活祭の日付を正確に計算するための暦を作成するよう依頼を受けていました。

ディオニュシウスは、当時ローマ帝国で使われていたユリウス暦を基に新しい暦を構築し、イエス・キリストの生誕年とされる年を起点として、そこからの経過年数を数える方式を採用しました。なお、現代の研究では、彼の算出した生誕年には実際とは数年のずれがあると考えられています。

現代における使われ方

アンノ・ドミニによる紀年法は、今日でも復活祭をはじめとする宗教的な祝日の日付計算に用いられているほか、歴史上のできごとの年代を示す際にも広く活用されています。たとえば、アメリカ独立戦争が始まったのは西暦1775年です。

B.C.(紀元前)との関係

A.D.に対して、イエス・キリストの生誕以前の年を表すのが「B.C.(Before Christ/キリスト以前)」で、日本語では「紀元前」と呼ばれます。たとえば、ローマ帝国の始まりは紀元前27年とされています。A.D.とB.C.を組み合わせることで、キリスト生誕を境に歴史の時代を明確に区分できるのです。