北欧神話の起源は先史時代に遡る
古代スカンディナヴィア人をはじめとするゲルマン民族の信仰体系である北欧神話。その起源は先史時代にまで遡り、青銅器時代(紀元前1800年頃〜同500年頃)にまでそのルーツを辿ることができます。
口承伝統によって受け継がれた神々の物語
しかしながら、この初期の時代の大部分において、北欧神話は主に口承伝統を通じて発展してきました。数多くの物語がそれ以前から存在していた可能性は高いものの、現存する神話の物語や記録の大多数は、主に中世に書き残された文献によるものです。
ヴァイキング時代に文書化された神話
今日私たちが知る北欧神話のほとんどが文書として記録されたのは、ヴァイキング時代(8世紀後半から11世紀初頭)およびその後の時代になってからのことです。
この時期には、スカルドと呼ばれる宮廷詩人たちが詩的な韻文を紡ぎ、サガ(英雄譚)が語り継がれ、やがて記録されていきました。さらに、『詩のエッダ』や『散文のエッダ』といったエッダと呼ばれる文献群が、これらの神話を写本としてまとめ上げました。
キリスト教化後も守られた貴重な記録
さらにその後、スノリ・ストゥルルソンの著作などに見られる北欧の宗教、伝説、習俗、宇宙観に関する記述が、キリスト教への改宗後における北欧神話の重要な知見を後世へ伝える役割を果たしました。こうした文献のおかげで、失われかけた古代の信仰世界が今日まで姿を留めているのです。