新型コロナウイルスのパンデミックにより、国際旅行は一時大きく停滞しました。しかし、ワクチンの普及や各種規制が整備された現在、航空業界がどのように再び世界をつないでいくのかは非常に興味深いテーマです。むしろこの状況は、航空技術や業界のプロトコルにおけるイノベーションを後押しするきっかけになるかもしれません。
では、長年にわたり航空業界はどのような進歩を遂げてきたのでしょうか。ライト兄弟による初飛行から今日までの歩みを振り返るのはとても魅力的です。今回はその歴史を簡単にたどってみましょう。
初めて飛行に成功した飛行機
1903年12月17日、ウィルバー・ライトとオーヴィル・ライトの兄弟は、ノースカロライナ州キティホークの砂丘上空で、自作の飛行機による初飛行に成功しました。飛行時間はわずか12秒でしたが、これこそが「空気よりも重い」動力飛行機による人類初の飛行でした。
実は1900年から1902年にかけて、兄弟は凧のような形状のグライダーを使って数多くの実験を行い、空気力学的な性能を検証していました。偶然にも、ライト兄弟はもともと凧揚げが大好きだったのです。成功までに、翼の形状や機体モデルを変えた200以上の試作機をテストし、性能向上のためにデータを収集し続けました。
こうした模型でのテストや練習飛行を重ねた結果、当時のライト兄弟は「世界最高のパイロット」と評されるほどになっていました。1903年以降もエンジンの改良を続け、その設計は自動車用の内燃機関をベースとしたものでした。1903年から1913年の間に、エンジン出力は12馬力から75馬力へと劇的に向上していきました。

国際旅行を支える現代の旅客機
ナショナルジオグラフィックには、「過去100年で航空機を変革した9つの機体」と題した興味深い記事があります。歴史的な名機から未来的なコンセプト機まで幅広く紹介されており、NASAの斬新なデザイン案や、ボーイングとジェットブルー航空がスタートアップ企業と共同開発を進めるハイブリッド電力式12人乗り航空機なども取り上げられています。
また、別のウェブサイトでは、米国の商用航空機の機材リストや、現在人気のある機種の一覧を確認できます。ただし、各機体をクリックして詳細情報を見られないのは少々残念な点です。
国際旅行で最も有名な旅客機といえば、やはりボーイング747でしょう。主要航空会社が使用する代表的な商用機材を見ていくと、それぞれの人気機種の特徴がよくわかります。
ボーイング747「ジャンボジェット」
貨物便・旅客便の両方で最も人気のある航空機の頂点に立つのがボーイング747です。特に747-400型機は、デルタ航空、ユナイテッド・コンチネンタル航空、そしてブリティッシュ・エアウェイズ(同社は世界最大の747運航会社です)をはじめ、世界中の航空会社で広く活躍しました。
747-400は幅広い胴体と特徴的な上部デッキを持ち、まるで「ハンプバック(猫背)」のような独特なシルエットが印象的です。現存する最速クラスの商業用ジェット機であるだけでなく、信頼性においても高い評価を受けてきました。
とはいえ、10年以上にわたってこれらの機材を運航してきた大手航空会社は、2017年末頃からボーイング747の引退を段階的に進めました。デルタ航空とユナイテッド航空は747向けの記念フライトを特別に企画し、米国の航空会社による4発エンジン旅客機の歴史に幕を下ろしました。米国外の一部の航空会社はその後も747-400を運航していましたが、それも長くは続かなかったのです。実際、カンタス航空も老朽化した機体を2021年までに退役させる予定でした。
ちなみに余談になりますが、ボーイング737 MAXは、2件の重大事故を受けて世界的に運航停止となってから約20ヶ月後、米連邦航空局(FAA)によって運航再開を許可されました。

今後、航空宇宙産業と航空業界が私たちにどんな未来をもたらすのか、そしてポストコロナ時代の国際旅行にどのような影響を与えていくのか、非常に楽しみです。
執筆:スティーブ・ドブズ