実は、米国の金貨に「アメリカンイーグル」という特定の鳥が描かれているわけではありません。「アメリカンイーグル」とは、アメリカ合衆国造幣局(United States Mint)が金・銀・プラチナで鋳造する地金型貨幣(ブルリオンコイン)につけられたシリーズ名なのです。ここでは、その由来と歴史について詳しく解説します。
アメリカンイーグルは「図柄」ではなく「貨幣の名称」
多くの人は「アメリカンイーグル」という名前から、硬貨にイーグル(ワシ)が描かれていることが由来だと考えがちですが、実際にはそうではありません。アメリカンイーグルは、米国造幣局が発行する投資用貴金属貨幣のブランド名であり、素材ごとに以下のように呼び分けられています。
- アメリカンゴールドイーグル:金貨
- アメリカンシルバーイーグル:銀貨
- アメリカンプラチナイーグル:プラチナ貨
米国造幣局は1792年に設立された由緒ある機関
米国造幣局は1792年、議会の決議によって設立されました。以来200年以上にわたり、すべての米国硬貨の製造を担っており、今日でも米国の通貨体系を支える重要な機関として機能しています。
アメリカンゴールドイーグルのデザインと特徴
アメリカンゴールドイーグルが初めて鋳造されたのは1986年のことです。表面には、自由(リバティ)を象徴する女性の姿が描かれ、裏面には力強いハクトウワシ(白頭ワシ)の意匠があしらわれています。この美しく格調高いデザインは、世界中の投資家やコレクターから高い人気を集める大きな要因となっています。
つまり「アメリカの金貨にイーグルが描かれているのはなぜか」という疑問への答えは、「イーグルの図柄があるから貨幣名がイーグルなのではなく、米国造幣局の公式地金型貨幣シリーズそのものが『アメリカンイーグル』という名称だから」だと言えます。