前提を見直す:「南部は議会で優位」というのは本当か?
「南部は北部よりも議会で大きな政治力を持っている」という見方がありますが、結論から言えば、これは必ずしも正確ではありません。
議席は人口に比例して配分される
米国連邦議会における南部諸州の代表数は、各州の人口に応じて決まっています。つまり、南部諸州が特別な理由によって多くの議席を獲得しているわけではなく、あくまで人口比に基づいた標準的な配分なのです。
人口の多い州の多くは北部に集中
むしろ、全米で最も人口の多い州のかなりの部分が北部に位置しています。ニューヨーク州やペンシルベニア州、イリノイ州などがその代表例です。
下院議席・選挙人票ともに北部が優勢
この結果として、下院(代議院)では北部諸州が南部諸州よりも多くの議席を占めており、大統領選挙における選挙人団の票数においても、北部は南部を上回っています。
なお、上院は各州が2議席ずつを持つ平等代表制を採用しているため、人口の少ない州にも一定の発言力が保障される仕組みになっています。しかし、下院と選挙人票という二つの重要な指標を見る限り、「南部が北部を圧倒している」という状況にはありません。