ヨーロッパの歴史

ヒトラーの暗殺を計画した人物は誰?その中心人物ヘニング・フォン・トレシコフとは

答え:ヘニング・フォン・トレシコフ(Henning von Tresckow)

ナチス・ドイツの総統アドルフ・ヒトラーの暗殺を計画した中心人物として知られているのが、ドイツ国防軍の将軍ヘニング・フォン・トレシコフです。

彼は東部戦線で活躍した陸軍少将でありながら、内心ではナチス政権に強く反対しており、1941年から1944年にかけて、複数回にわたるヒトラー暗殺計画の立案・指揮を担いました。

トレシコフが関わった主な暗殺計画

トレシコフが関与した代表的な作戦には、以下のようなものがあります。

  • 「フラッシュ作戦」(1943年3月13日):ヒトラーの乗る専用機に、ブランデーの瓶に偽装した爆弾を仕込むという大胆な計画でしたが、信管の凍結により不発に終わりました。
  • 軍需品展示場での自爆計画(1943年3月21日):同僚のルドルフ・フォン・ガースドルフ大佐が、体に爆弾を隠してヒトラーに近づき、共に命を絶つ覚悟での決行が図られましたが、これも失敗しました。

連合国との秘密接触

トレシコフの活動は暗殺計画にとどまりません。彼は連合国側との秘密裏の接触も試みていました。ヒトラーを排除した後、ドイツが降伏し、より早く戦争を終結させるための交渉路を築こうとしたのです。

この抵抗運動は後に、シュタウフェンベルク大佐による有名な「7月20日事件」(1944年のヒトラー暗殺未遂事件)へとつながっていきました。

最期

7月20日のクーデター未遂が失敗に終わった後、トレシコフは逮捕・尋問によって同志を売ることを避けるため、1944年7月21日に東部戦線で自ら命を絶ちました。彼は生前、「道徳と名誉のために立ち上がらなければ、神の前で罪を犯すことになる」という言葉を残しています。