キャメロット――アーサー王伝説の中心地
キャメロット(Camelot)は、「カマロス(Camaloth)」や「カマアロス(Camaaloth)」とも呼ばれる、アーサー王伝説に登場する伝説上の都市です。中世ヨーロッパで語り継がれた騎士道物語の中核をなす場所として、今日まで多くの人々の想像力を捉え続けています。
円卓の騎士たちが集った王宮の所在地
キャメロットは、伝説の王アーサーの宮廷が置かれた場所とされています。アーサー王は「ブリタニア」、すなわち現在のイングランド、ウェールズ、そしてハドリアヌスの長城以南のグレートブリテン島本土を統治したとされる神話的な王です。
アーサー王と王妃グィネヴィアはこの地で宮廷を開き、有名な「円卓(ラウンド・テーブル)」が設けられました。円卓には王を含むすべての騎士が対等な座席を持つことが許され、平等と騎士道精神の象徴として、後世の文学や芸術に多大な影響を与えました。
いまだ見つからない幻の都市
興味深いことに、この伝説の都が実際にどこに存在したのか、誰も特定できていません。一説によれば、キャメロットはイングランドのどこかに埋もれた都市であり、その起源はケルト民族が到来する以前、すなわち先史時代にまで遡る可能性があると考えられています。
実在の遺跡候補としては、サマセット州のサウス・キャドリー城跡などが挙げられることもありますが、確定的な証拠は存在しません。キャメロットは歴史上の実在の地名というよりも、理想郷や騎士道の理想を体現する象徴として、物語の中で生き続けているのです。