現存する世界最古の家具として知られているのが、紀元前1200年頃に制作されたテーブルです。この貴重な遺物は、現在、エジプトのカイロにあるエジプト考古学博物館(カイロ博物館)に収蔵されています。
木材と豪華な装飾が特徴
このテーブルは木製で、その表面には象牙、黒檀(こくたん)、そして金箔による華やかな装飾が施されています。当時のエジプトにおいて、これらの素材は非常に価値が高く、王族や上流階級だけが使用を許された贅沢な材料でした。
ツタンカーメン王の墓からの出土
このテーブルが発見されたのは、古代エジプト第18王朝のファラオであるツタンカーメン王の墓です。1922年にイギリスの考古学者ハワード・カーターによって発見されたこの墓は、ほとんど盗掘を受けていなかったため、金のマスクをはじめとする数々の宝物とともに、当時の生活用品や家具が完璧な状態で残されていました。
精巧なデザインと職人技
このテーブルは、複雑で精緻な意匠と卓越した職人技で世界的に有名です。約3200年前のものとは思えないほど高度な技術で作られており、古代エジプトの家具製作技術の高さを今に伝える貴重な証となっています。
単なる実用品にとどまらず、当時の宗教観や美意識、社会構造までを読み取れるこのテーブルは、考古学的にも極めて重要な文化財といえるでしょう。