古代の歴史

ピューリタンとピルグリム(巡礼者)の関係とは?2つの違いをわかりやすく解説

ピューリタン(Puritans)とピルグリム(Pilgrims)は、どちらも17世紀(1600年代)に宗教的迫害から逃れるためにイングランドを離れたイギリス人のプロテスタント集団です。似たような背景を持つ一方で、この2つのグループの間にはいくつかの重要な違いがあります。本記事では、それぞれの特徴と相違点をわかりやすく解説します。

ピルグリム(巡礼者)とは?

ピルグリムは、1620年に有名なメイフラワー号(Mayflower)に乗り、イングランドを離れた約100名のイギリス人「分離派(Separatists)」のグループです。主な特徴は以下の通りです。

  • 分離派だった: イングランド国教会は腐敗しており、内部から改革するのではなく、そこから完全に分離すべきだと考えていました。
  • 宗教の自由を追求: 自分たちの信仰を自由に実践できる土地を求めて海を渡りました。
  • プリマスに上陸: 現在のアメリカ・マサチューセッツ州プリマスに到着し、北米における最初の恒久的なイギリス人入植地を築きました。
  • 歴史的意義: 船内で結ばれた「メイフラワー誓約」や、収穫を神に感謝したことが感恩祭(サンクスギビング)の起源とされるなど、アメリカの歴史において象徴的な存在です。

ピューリタンとは?

ピューリタンは、1630年代から1640年代にかけてイングランドから移住した、ピルグリムよりもはるかに規模の大きいプロテスタント集団です。主な特徴は以下の通りです。

  • 分離派ではなかった: 国教会からの分離ではなく、教会の内部から浄化・改革すべきだと考えました。「ピューリタン」という名前は「純粋な(pure)」という言葉に由来します。
  • 「純粋な教会」の建設を目指す: カトリック的な要素を排除した、聖書に基づく純粋な教会を新天地に確立することを目標としていました。
  • ニューイングランドに定住: マサチューセッツやコネチカットを中心に、ニューイングランド地方の広範な地域に入植しました。

両者の共通点と相違点

ピューリタンとピルグリムは、どちらも宗教的迫害を逃れて1600年代にイングランドを去ったイギリス人プロテスタントであるという点で共通しています。また、厳格な信仰生活と聖書中心の価値観を重視した点も同じです。

一方で最大の違いは、ピルグリムが国教会からの「分離」を選んだのに対し、ピューリタンは国教会の「改革」を目指したという点です。そのため、ピルグリムは信仰の自由を求め、ピューリタンは理想とする「純粋な教会」の建設を目指して新大陸へ渡りました。ちなみに、ピルグリムはより広義なピューリタン運動の一翼を担っていたと見なされることもあります。

まとめ

ピューリタンとピルグリムは、17世紀に宗教的迫害を逃れてイングランドから新大陸へ渡った点で共通するイギリス人プロテスタント集団です。しかし、ピルグリムは国教会と決別する「分離派」であり、信仰の自由を求めてプリマスに入植しました。一方、ピューリタンは分離派ではなく、国教会の改革を掲げ、「純粋な教会」の確立を目指してニューイングランド各地に定住しました。この小さなが違いこそが、アメリカ植民地時代の宗教的・社会的発展に大きな影響を与えたのです。