ディストピア未来:二つに分かれた人類
『戦争の壁(The War Wall)』は、人類が「ビルダーズ(建設者)」と「アウトランダーズ(外の民)」という二つの陣営に分裂した近未来のディストピアを舞台としています。ビルダーズは巨大な壁に守られた高度な技術を持つ都市で豊かに暮らし、一方のアウトランダーズは壁の外の荒廃した大地(ウェイストランド)で、自力で生き延びることを余儀なくされています。
主人公ジャックス、「壁の守護者」へ
物語の中心にいるのは、ビルダーズ社会に生まれた若きエンジニア、ジャックスです。優れた技術の持ち主である彼は、やがて壁と都市をアウトランダーズから守る精鋭部隊「壁の守護者(ガーディアン)」に選ばれます。エリート兵としての道を歩み始めたジャックスにとって、これは最大の栄誉であるはずでした。
壁が隠す真実との葛藤
しかしジャックスは間もなく、戦争の壁が単なる防壁ではないことに気づきます。それは二つの陣営を隔てる象徴であり、両者の間に深く根付いた敵意そのものの表れでもあったのです。
壁の起源や、ビルダーズとアウトランダーズの歴史について学ぶうちに、ジャックスはそれまで当たり前だと信じてきたすべてに疑問を抱くようになります。そして物語は、所属する陣営への忠誠を貫くべきか、それとも既存の秩序に立ち向かうべきか——彼自身のアイデンティティに関わる重大な決断へと向かっていきます。