北米の歴史

第一次湾岸戦争はどこの国を解放するために行われたのか?その背景と経緯を解説

第一次湾岸戦争(1990年〜1991年)は、クウェートを解放するために行われた戦争です。1990年8月、イラクがクウェートに侵攻して併合したことを受け、アメリカ主導の国際的な多国籍軍が介入し、イラク軍をクウェートから駆逐しました。

戦争の発端:イラクによるクウェート侵攻

1990年8月2日、イラクは隣国クウェートに軍事侵攻し、わずか数日で同国全土を占領。さらにこれを自国の領土として併合するという強硬な措置に出ました。石油資源を豊富に抱えるクウェートの喪失は世界経済にも深刻な影響を及ぼしかねないため、この侵攻は国際社会から強い非難を受け、国連安全保障理事会も直ちに制裁や撤退要求の決議を採択しました。

多国籍軍の結成と「砂漠の嵐」作戦

アメリカを中心とした有志連合(多国籍軍)は、クウェートからの即時撤退をイラクに要求しましたが、フセイン政権はこれに応じませんでした。交渉が決裂した結果、1991年1月17日、多国籍軍は「砂漠の嵐(デザートストーム)作戦」と呼ばれる大規模な空爆を開始。その後、地上戦へと移行し、圧倒的な火力と最新鋭の装備を用いてイラク軍を追い詰めていきました。

戦争の終結とクウェート解放

約6週間に及ぶ激しい戦闘の末、1991年2月28日に停戦が成立し、イラク軍はクウェートから完全に撤退しました。こうしてクウェートは解放され、主権を回復することとなりました。第一次湾岸戦争は、冷戦終結後初めての大規模な国際紛争であり、国際協力による集団的安全保障のあり方を示した歴史的な戦争として記憶されています。