ヨーロッパの歴史

ストーンヘンジは何でできている?サーセン石とブルーストーンの秘密

イギリス・ウィルトシャー州の平原にそびえ立つストーンヘンジ。約4000〜5000年前に建造されたこの巨石記念碑は、世界で最も有名な先史時代の遺跡の一つです。では、この巨大な建造物は一体何でできているのでしょうか。実はストーンヘンジは、性質も産地も異なる2種類の石で構成されています。

メイン構造を支える「サーセン石」

ストーンヘンジの主要な構造は「サーセン石」と呼ばれる砂岩でできています。サーセン石は遺跡周辺、主にマールバラ・ダウンズ一帯に自然に存在する硬質の砂岩で、1個あたり最大約25トンにも及ぶ重さがあります。巨大な縦石や環状列石といった印象的な外観を形作っているのは、すべてこの地元産の石材です。

内側の円を形作る「ブルーストーン」

一方、内側の小さな円を形成しているのは「ブルーストーン」と呼ばれる石です。こちらは火成岩や変成岩からなり、青みがかった独特の色合いが名前の由来となっています。注目すべきはその産地で、ブルーストーンはウェールズのプレセリ山地から約240マイル(約380キロ)も離れた場所から運ばれたものと考えられています。

巨石はどうやって運ばれたのか?

当時の技術で数トンもの石を380キロ以上運ぶのは容易ではありませんでした。氷河によって自然に運ばれたという説もありますが、現在では人々がそりや丸太、水路などを利用して陸路と海路で運搬したという説が有力視されています。なぜわざわざ遠方から石を運んだのかについては、「治癒の力があると信じられていた」「先祖の故郷への敬意」など諸説ありますが、いまだ完全には解明されていません。

まとめ

ストーンヘンジは、地元で調達できるサーセン石と、遥かウェールズから運ばれたブルーストーンという2種類の石で構成されています。素材の選択や運搬方法には、当時の人々の高度な技術と並外れた意志が込められており、それこそがストーンヘンジが今なお世界中の人々を魅了し続ける理由の一つといえるでしょう。