
コンドッティエーレの起源と意味
コンドッティエーレ(condottiere)、複数形ではコンドッティエーリ(condottieri)は、中世イタリアに登場した傭兵部隊の指揮官たちを指す言葉です。イタリア語では単数形が「コンドッティエーロ」であり、語源は「雇用契約」を意味する「コンドッタ(condotta)」、つまり「傭兵」という意味に由来しています。
彼らの多くは、正規軍から除隊された老兵や、名誉と栄光を求める貴族出身者でした。自らの戦術と軍事技術を各国に提供し、その対価として報酬を受け取っていたのです。報酬は通常現金で支払われましたが、場合によっては土地や貴族の称号で支払われることもありました。
コンドッタ契約と彼らの役割
コンドッティエーレは、コンドッタ(ラルース辞典によれば「契約・誓約」、フランス言語宝典によれば「率いる・指揮する部隊」)と呼ばれる契約に基づき、兵士の提供、軍需品の調達、そして軍の指揮を担う義務を負っていました。当時のイタリアではグエルフ派とギベリン派の激しい抗争が続いており、両陣営の争いを背景に、傭兵隊長たちは次々と台頭していきました。
しかし、彼らの力が強大になりすぎると、しばしば雇い主である都市国家そのものを乗っ取り、支配権を握るという事態も珍しくありませんでした。ミラノのスフォルツァ家のように、傭兵隊長から君主へと成り上がった例も存在します。
独特な戦争の慣習
興味深いことに、コンドッティエーレ同士は互いに命を奪い合うことを避ける傾向がありました。征服した土地の住民から身代金を巻き上げ、雇い主には高額な報酬を要求する一方で、捕らえた敵の兵士については、身代金なしで解放することが一般的だったのです。これは、傭兵同士が同じ職業集団の一員として連帯感を持っていたこと、また将来の雇用関係を見据えた現実的な判断によるものと考えられています。