はじめに コーラン(クルアーン)は、イスラーム教の聖典です。名称はアラビア語で「読誦されるもの」を意味し、シリア語起源の語がアラビア語化したものと考えられています。ムスリムにとって、これはアッラー(神)から預言者ムハンマドへ下された一連の啓示を収めた書物です。啓示は7世紀の初頭、ムハンマドが40歳を過ぎた頃に始まり、預言者の故郷であるメッカ(マッカ)と、後の拠点メディナ(アル=マディーナ)で受け取られました。 コーランの成立 啓示はアラビア語で下され、ムスリムの信仰によれば、大天使ジブリール(ガブリエル)を通じて伝えられました。ムハンマドが啓示を告げ口述すると、周囲の人々はそれを暗記し、時に