フランソワ・ヴィヨンの想像上の肖像。18世紀末から19世紀初頭にかけて制作。ルートヴィヒ・ルールマンによるリトグラフ(Wikimedia Commons) 中世フランスを代表する詩人フランソワ・ヴィヨン。その波乱に満ちた生涯の果てに残された『絞首台のバラード』は、死の淵から生者へと向けられた訴えかけとして、今日まで読み継がれる名篇である。 絞首台と運命を共にした詩人 フランソワ・ド・モンコルビエ――後世に「フランソワ・ヴィヨン」の名で知られるこの詩人は、1431年にパリに生まれ、1463年を最後に史料から姿を消した。大学で学んだ彼は1452年に教養学部の修士号を取得し、聖職者となる資格を手に