戦争映画において、連合軍の兵士たちがドイツの捕虜収容所から脱走する物語は定番の題材となってきました。しかし逆の立場、すなわちドイツ人捕虜が連合国側の収容所から逃亡を図る話は、意外にもあまり映画化されていません。とはいえ、そうした試みは現実に存在しました。大規模な脱走計画だけでも、米アリゾナ州のパパゴ収容所やウェールズのブリジェンドなど、少なくとも7件が記録されています。これらの収容所はヨーロッパ本土から遠く離れた場所にあることが多く、脱走者を祖国へ送り届けるには潜水艦の協力が不可欠でした。その代表例が、大胆不敵な「キービッツ作戦」です。そしてこの作戦に対しては、同等に果敢な対抗策が仕掛けられる