アンドレイ・ウラソフ将軍率いるロシア解放軍(ROA)がドイツと協力したことはよく知られている。しかし、占領下のソ連領内に、ロシアのナチ党によって統治された一つの「国家」が実際に存在していたことをご存じだろうか。ロコトは小さな町で、独ソ戦開始前にはオルヨル州(現ブリャンク州)に属していた。一見何の変哲もない土地だが、一点だけ特筆すべきことがある。モスクワやレニングラードなどソ連の大都市への居住を許されなかった「反革命分子」――強制労働収容所から釈放された人々――が、この地域に定住させられていたのだ。1941年10月、ドイツ軍がロコトを占領すると、地元の蒸留酒工場の技師だったコンスタンチン・パヴロ