18世紀から19世紀にかけて、世界各国の軍隊は前装式のマスケット銃を歩兵の主力兵器としていた。しかし、チロル地方のある銃職人は、時代の先を見通していた。その名はバルトロメオ・ジランドーニ(Bartholomäus Girandoni)である。狩人の国チロルが生んだ天才チロルは伝統的に、オーストリア軍きっての精鋭軽歩兵として名高い「猟兵(イェーガー)」たちを輩出してきた土地だった。彼らは幼い頃から高山での狩猟を通じて射撃技術を磨き、ライフルはまさに手の延長のような存在だった。そうした環境で育ったオーストリアの発明家ジランドーニは、数年にわたる努力の末、1779年におそらく史上初となる連発式ライフ