黄海には、朝鮮戦争後に引かれた「北方限界線(NLL)」と呼ばれる海上境界線が存在する。長年にわたり、南北双方がこの線を侵犯し続けてきた。その理由とは、一見地味なカニ――ブルークラブ(ガザミ)である。あまりに価値が高いため、兵士の命を犠牲にしてでも獲るだけの魅力があったのだ……。朝鮮戦争後、国連は北朝鮮を韓国側からの攻撃から守る目的で北方限界線を設定した。当時の李承晩(イ・スンマン)政権が率いる大韓民国は、休戦協定に署名していなかったため、休戦そのものを承認しない立場を取っていた。この境界線は、大韓民国に属する延坪島(ヨンピョンド)群島のために、北朝鮮本土のすぐ近くまで迫る形で引かれている。そし