戦争は常に国庫を蝕む好機となる戦争において、国家の金を流用するチャンスは必ず生まれる。ましてや、正しい書類さえ揃えば一文たりとも惜しまない国家ならなおさらだ。1904年から1905年の日露戦争で、前線から大きく離れた野戦病院に勤務していたロシアの将校たちは、この真理を痛いほどよく理解していた。彼らは偽造文書によって、かなりの私財を築き上げたのである。従軍医師ヴェレサーエフが残した告発の記録ヴィケンティ・ヴェレサーエフは、満洲での日露戦争に若手軍医として従軍した。出来事の渦中に放り込まれた彼は、数年後、ユーモラスな場面にも事欠かないあの紛争を回想録として描き出すことを決意する。長らく忘れ去られて