1898年、ヴェネツィア出身の考古学者ジャコモ・ボーニは、イタリアの首都ローマにあるフォルム・ロマヌム(ローマ広場)の発掘責任者に任命されました。彼は1925年に亡くなるまで、その職務を担い続けます。その期間にボーニがもたらした発見の中には、鉄器時代の墓地群、レギア(はじめは兵舎、のちに最高神祇官の官邸となった建物)、ウェスタ神殿など、数々の重要な遺構があります。中でも際立った発見の一つが、「ラピス・ニゲール(Lapis Niger/ラテン語で「黒い石」の意)」と呼ばれる古代の聖域です。ここからは、紀元前570年から550年頃にさかのぼる、現存する最古級のラテン語碑文が出土しました。ローマ人自