13世紀のオーストラリア人の骨格に残された傷の分析から、ブーメランが持つ恐るべき殺傷能力が明らかになった。カーキジャ遺跡近郊、オーストラリアのグンダブーカ国立公園の岩絵に描かれた戦闘用ブーメランの使用場面。先史時代から伝わる投射武器ブーメランといえば、投げると手元に戻ってくるオーストラリア先住民の道具を思い浮かべる人が多いだろう。しかし実際には、その歴史は先史時代にまでさかのぼり、中には戻らないタイプの「戦闘用ブーメラン」も存在した。相手に向けて放たれれば、人を殺めるほどの凶器となり得たのだ。今回取り上げるのは、まさにそれが起きたとみられる13世紀の事例である。舞台はオーストラリア・ニューサウ