古代ギリシャにおいて、ワインの飲酒にまつわる儀式といえば「シンポシオン(饗宴)」です。主餐(デイプノン)を終えた後、客人たち――ただし男性のみ――が集まり、酒を酌み交わしながら語り合う時間でした。食事が終わると、使用人たちはテーブルを片付け、客人の頭にツタの冠を飾り、香水をふりかけます。そして、水とワインを混ぜるための粘土製の容器「クレーテー」に満たされた杯が回され、談義の裁定者が選ばれ、ヘタイラ(高級娼婦)たちが舞と音楽で宴を盛り上げました。乾杯と議論は夜更けまで陽気に続いたといいます。ギリシャの歴史家にして哲学者、クセノポンはこう述べています。シンポシオンにおいて、悲しみは麻痺し、愛の本能