デジタル革命を迎えた現代の私たちにとって、写真の歴史がどれほど激動に満ちていたか、また、たった一枚の写真を写すためにどれほど長い歳月と苦労が費やされたのかを想像するのは容易ではありません。今や誰にとっても身近な存在となったこの発明は、ひとりのフランス人、ニセフォール・ニエプス(Nicéphore Niépce)の功績によるものです。 聖職を捨てた青年時代 1765年、ソーヌ=エ=ロワール県シャロン=シュル=ソーヌ近郊に生まれたニエプスは、もともと聖職者になるべく教育を受けていました。しかしそのキャリアを断念し、革命軍に志願してイタリア戦役に参加します。ところが数年後、軍務を離れた彼は、以前か