中世の宮廷愛とは 中世の宮廷愛は、12世紀頃に出現し、愛する相手の理想化と礼節ある振る舞い(クルトゥーズィー)の実践をその特徴としました。 中世後期の社会と騎士道の成立 10世紀から14世紀に及ぶ時代、いわゆる中世後期には、中世的な社会秩序が定着しました。なかでも中心をなしたのは、何よりも騎士団の形成によって体現された武人貴族の存在です。騎士道からは、礼儀正しく洗練された振る舞い、すなわち宮廷風作法が派生しました。中世の王や領主のもとに形成された宮廷は、騎士道の理想に基づく独自の社交規範を打ち立てました。その代表例こそが宮廷愛です。 フィン・アモール――高貴で純粋な愛 中世の宮廷では、フィン